ロードバイクを購入する時によくおすすめされるのが「105以上のコンポーネントがいいよ」という暗黙のルール的なものがあります。
これはスポーツバイク専門店で相談をしても「105以上のロードバイクを選んだ方がいいですよ」と言われる程です。
ロードバイク初心者、知識がない人からすれば、なぜ105以上でないといけないのか?わからないですよね。
また、その逆に105以下のロードバイクはダメなのか?疑問に浮かびます。
そこで今回105以下のロードバイクをテーマに105以下のロードバイクはダメなのか?についてお伝えします。
ロードバイクが105以上が選ばれる理由
こちらの記事でも紹介しましたが、
- アルテグラ、デュラエースとの互換性
- 入門のレーススペック
- コスパ高め
この三つが挙げられます。
特に互換性はパーツアップグレードに大きく関わってきます。
クロスバイクなら9Sならアルタス、アセラ、アリビオ、M530シリーズDEORE、DEORE LXと幅広いですが、ロードコンポーネントはグレード毎に1段変速が多くなるようになりました。
で、105は11段変速、今後デュラエースが12段変速にならない限りアルテグラ、デュラエースと同じ変速になり、パーツのアップグレードが容易となります。
それ以下のティアグラやSORA、クラリスは11段変速でない為、アップグレードするときは一式必要となります。
ここが選ばれる、おすすめされる理由の一つですね。
また、ホイールの互換性も考えれば11段変速に統一されているとストックが使いまわせることになります。
例えばSORAのロードバイクについていたホイールだと9S対応ホイールになり、11Sのスプロケットは取り付け不可です。
この段階でカセットを11Sに取り替えない限りストックに使うのは無理になります。カセットを取り替えて使う人の方が稀です。
となれば、最初に105以上のロードバイクを購入しておけば、仮に新しいホイールを購入してもストックとして使えるわけです。
また、シフトレバーの操作感とかバチッと決まる感じとか、105以下だとやんわりだったりするのも挙げられます。
105以下のロードバイクはダメなのか?
105が選ばれる、おすすめされる理由はわかったところで、
じゃあ105以下のロードバイクはダメなのか?
ですよね。
僕の意見としては、むしろ105以下で十分じゃね?と思います。
その一つの理由に105以上がおすすめされる理由に
- アップグレードが前提
- 互換性
- レース
が挙げられます。
確かにロードバイクに乗り、ハマっていけばアップグレードをしたいと感じる事もあるでしょう。
しかし、105以下でも困るステージがあるかどうか?だと思います。
ロングライドは105以下でも充分
ロードバイクの購入したら様々な景色を楽しむ人もいるかと思います。
いわばロングライド、誰かと競う訳でもなければコンポで優劣を出すようなジャンルではありません。
確かに105以上のグレードなら、コンポ間の重量や剛性等も考えてロングライドが楽になるかもしれません。
でもロングライドは105以下で充分ですよ。僕のロードバイクはティアグラが装備されていますが、困る部分は一つもなくロングライドを楽しめています。
コンポの重量や剛性で何か変わるよりも、ホイールをアップグレードさせた方がロングライドは楽になると思いますね。回らないホイールより回るホイールの方がペダリングしなくていいロケーションは増えるわけですし。
よってロングライドは105以下でも充分楽しめます。
レースに出ないなら必要がない
ロードレースに出ないなら105以上もいらないと思います。
昔は105以上でないとロードバイクなんて言わない、なんて意見もありましたが時代は変わりました。
レース以外にも使用用途がありますし、何ならロードバイクを所持している人の中でロードレースに参加している人の割合の方が少ない傾向です。
レース=競争なわけで、自分自身の力、コンポの優劣、機材の値段で数秒変わる競技です。
ポジティブに考えたら「105以上のロードバイクを購入すればレースも視野に入るよ」と活動の幅を広げる事もできますが、根本的にレースに出ないなら105以下で充分です。
通勤通学なら不要
通勤通学、コンビニ、スーパー買い出し、日常の中の日常だと105以上は不要に近い。
むしろ盗難のリスクが高いだけの危険な乗り物と言えます。
ただ移動手段として使う場合はいらないでしょう。
一方で105以下のロードバイクにはこんな問題も
105以下でも充分楽しめるロードバイクですが、その反面問題も抱えています。
その一つにフレームセットです。
最近のロードバイク市場の中で、105以下で
- カーボンフレーム
- 高級クロモリフレーム(レイノルズ、コロンバスetc)
- 高硬度アルミフレーム(6011以上、6061以上)
等が使われているモデルがほぼないに等しい。
で、僕が乗っているロードバイク、カーボンフレームにティアグラを装備したモデルは稀なわけです。
とすれば、105以下のロードバイクに使われがちなフレーム素材は
- 6011,6061アルミ
- 4130クロモリ
がメジャー所。カーボンフレームはほぼ手に入らないと考えていいでしょう。
アルミに関しては6011で充分なスペックを持っているモデルもありますが、レースに出すにはやや不十分かと思います。(クロスバイクのRX3が6011アルミで割としなるから)
まあアンカーとかはSORAモデルでNEO COTクロモリフレームとかありますが。
でもフレームに力を入れてコンポーネントでプライスダウンを図ったモデルはほぼ淘汰されていて、コンポグレード=フレーム素材に反映されたモデルが販売されているのが現状です。
ロードバイク初心者がロードバイクを購入する時、フレーム素材がどうとかジオメトリーがどうとか言われてもわかりませんし、それなら指標になるコンポーネントでモデルを良く見せた方がわかりやすいので淘汰されるのは当たり前なのかなと。
とすれば、仮にSORAグレードのロードバイクを購入して105以上にアップグレードしても、それ以上にフレーム素材やジオメトリーの開発の力の入れ方とかで違いが生まれてしまうわけです。
フレームはどうしようもない部分なので、結局上位グレードに買い換える方が良いとなります。
ここが問題点ですね。仮に105以下から入ってアップグレードして楽しみたいと考えているなら、カーボンフレームが使われているとかクロモリでも良い、高級クロモリが使われているとか、アルミでも6011以上か6061以上とかが理想的です。
まあカーボンフレームに至ってはエントリーグレードですら安価な柔らかめのT-600かT-700が使われているので、上位グレードのカーボンフレームとはまた違うものですが。
105以下でもブレーキは105以上は欲しい
第二の問題はブレーキですね。
これクロスバイクでも言える事ですが、105以下のブレーキは効きにくいというか、ブレーキの握り具合の微調整が効きにくいんですよ。
僕のロードバイクについているティアグラのブレーキでも軽いブレーキングと強いブレーキングの間の微調整が難しいと感じます。
「いや、お前ブレーキ交換してねえじゃん」と当ブログを見ている人には指摘されそうですが、これはクロスバイクの時にテクトロからDEOREに交換した時のフィーリングと全く一緒で、ロードバイクでも言える事です。
特にロードバイクはキャリパーブレーキがメジャーなブレーキ機構。止まるのが目的でなく減速が目的なブレーキで、間の微調整が難しいのは死活問題です。
ティアグラですらその状態なら、ティアグラ以下はもっと曖昧だと思いますよ。
よって、105以上のブレーキキャリパーに交換はしたいところですね。
まとめ
105以下のロードバイクはダメなのか?についてお伝えしてきました。
もしも105以下のロードバイクの購入を考えているなら
- 今後レースをするのか?
- 今後アップグレードして楽しみたいか?
を当てはめて、
前者なら105以上のロードバイクをおすすめしますし、
後者なら105以下でも良いフレーム素材が使われているロードバイクの購入をおすすめします。
そして両方視野にないなら105以下のエントリーロードで充分でしょう。
ロングライド、サイクリング、ポタリング、なんでもいけます。
ただブレーキに不安を感じるほど、あなた自身の脚力がついたとか、坂道が多い等のシチュエーションが出るならブレーキの交換はしたいところです。