クロスバイクのクランクが非常に交換したくなったので交換する事にしました。
交換するクロスバイクは、当ブログお馴染みのGiant Escape RX3です。
クロスバイクのクランクを交換する時に使用した工具、交換方法、そして交換後の効果をまとめてみました。
追記:Escape RX3にM591シリーズのDEOREクランクに交換していますが、クランクの長さが合いません。詳細は記事にて
クロスバイクの一般的なクランクのスペック
Escape RX3以外にも、約6~9万円台のクロスバイクのほとんどが、トレッキング用のクランクを使用しています。
トレッキングは街乗り用という位置づけにあり、クロスバイクには向いているわけです。
しかし、クロスバイクをハマり出してヒルクライムとかロングライドをする際に、クランクに不満を持ち始めるんですよ。
ちなみに、トレッキング用はMTB用コンポの下位グレードの立ち位置を担います。
- TOURNEY
- ALTUS
- ACERA
- ALIVIO
代表的なのがこの四つになります。
下位グレードですが、アリビオグレードのクランクは4060シリーズから2ピース構造で、BB51が使われているホローテック仕様とDEOREに引けをとらないスペックです。
まあDEOREを買った方が幸せになれる事間違いないですが。
Escape RX3のクランク交換
さておき、クランク交換を始めていきましょう。
まず交換するクランクはDEORE M591(170mm)です。
見てわかる通り中古です。
新品と中古の差なんてチェーンリングの歯が欠けているかどうか?
ホローテックBBが新品かどうかなので安く済ませる為に中古にしました。
こちらは約4000円で入手。
Escape RX3はリアALTUSの9スピード、DEOREのM591は9スピード用のクランクなのでちょうど良かった。
なお、新品だとBB付きで1万円しないので意外とリーズナブルなカスタマイズだと思います。
クランクだけでは取り付ける事が出来ません。
新品のBBを用意しました。SM-BB52です。
よくネットではSM-BB51とSM-BB52の違いが挙げられていますが、ただのマイナーチェンジレベルで、変化がほぼないので購入できるならBB52を用意しましょう。
用意する工具です。
- ホローテック2 BB取り付けレンチ+クランクキャップ回し
- アーレンキー(8mmを使用します)
- コッタレス抜き
- BBツール(カートリッジ式BB用のツール)
- モンキーレンチ
以上です。
BBツールは食い込みによっては外す難易度が高くなるのでちゃんと選んだ方が良いです。
僕はグランジのBBツールを購入しました。長いしラチェット取り付けられるし。
後KTCのアーレンキー、精巧な作りの癖に非常に安価なのでこの際に取り揃えておくのが良いかもね。
交換作業に入りましょう。
まずはペダルから外します。
ペダルによってはモンキーレンチでも外せるものがありますが、僕のペダルは8mmのアーレンキーで外します。
右は画像から見て左回りにして外します。
左のペダルも同様に外しましょう。
ペダルが外れたらクランクキャップを外します。
ACERAクランクキャップは8mmのアーレンキーで外します。
これがまた硬い、ネジの方向は左右ともに反時計回しです。
左右のクランクキャップが外れたらようやくコッタレス抜きの出番です。
ネジ穴にコッタレス抜きを取り付けて、外側の部分をモンキーレンチで回して棒で押してクランクを外します。
クランクに取り付けているコッタレス抜きの部分はしっかり固定されてからモンキーレンチで回しましょう。(普通にネジ穴舐めます)
左側が終わったら右側のクランクも外しましょう。
室内保管だったのでスポンって感じで外れました。
左右のクランクが外れたらようやくBBツールの出番です。
ギザギザの部分に噛み合わせて回していきます。
保管環境によっては固着して硬いので嚙み合わせをナメない様に気を使いながら回します。
左のBBが外れたら右にかかります。
こちらも同様にツールを使用して外していきます。
室内保管だからかあっけなく外れました。
汚れもあんまりなく綺麗な状態です。
ここでクランクの重さを図ってみました。
ACERAの重量
- 右側 845g
- 左側 288g
- BB 305g
合計で1438gでした。かなり重いですね。
そしてDEOREの重量
- 右側 780g
- 左側 270g
- BB 40g
合計で1090gでした。1438-1090で348gの軽量化です。
BBを取り付けて行きます。
先にクロスバイク側のBB受けの部分を綺麗にしてから作業を始めましょう。
BBのネジ切り部分にグリスを塗りましょう。
取り付ける場合の注意点ですが、BBにはスペーサーが入っています。
BB幅を75.5mmにする必要があります。
一般的にMTB用のハンガー幅が73mmなので右側に2.5mmのスペーサーを一枚。
今回はEscape RX3、クロスバイクなのでハンガー幅が68mmです。
なので右側に2.5mm,0.7mm.1.8mmのスペーサーを一枚ずつ、左側に2.5mmを一枚挟んで75.5mmに合わせましょう。
グリスを塗ったら右側から取り付けます。
閉めるトルクは35-50nmでホローテック2BB取り付けレンチを使用して取り付けます。
右側が終わると左側も取り付けます。
スペーサーを忘れずに。
BBを取り付けたら後はクランクを通します。
通した後隙間を確認しているしながら左側のクランクを取り付けます。
左を取り付けたら、クランクキャップ回しを使用して左側のクランクキャップを回して取り付けます。
クランクキャップを取り付けてから、5mmのアーレンキーを使用してクランクのボルトを締め行きます。
この時隙間にクランク脱落防止の板が入っているので、中に入るようにしながら交互に締めて行きましょう。
締め付けトルクは12-14nmです。
取り付けが完了したらガタがないか最終チェックし、フロントディレイラーがしっかりギアに入るか確認して完成です。
室内保管だったため非常に簡単に交換が終わりました。
ACERAクランクとDEOREクランクの、Qファクターの違いによるフロントディレイラーの調整の方が時間がかかったくらいです。
クランク交換後、乗ってみた感想、効果あり?
交換後次の日天気がいいので石川サイクルラインへ。
20km程走行した感想は、ACERAの時にあった”クランクのしなり”が全くなく、ダイレクトに伝わっているのがわかるようになりました。
ガタガタ道に入れば、ACERAの時は逆にクランクのしなりで足に振動が来ることがなかったが、DEOREにしてからどんな路面の状態なのかダイレクトに伝わるのでわかりやすくなった。
スピードに関しては変化はほぼないが、軽量化とBB52のおかげが回すのが楽。
DEOREから肉抜き(アリビオクランクはホローテックなだけ)がされていて軽量ですし、チェーンリングもインナーから鉄、鉄、アルミとアウターのみアルミなので軽くなっています。
ACERAは円盤型の鉄だったので、非常に回すのが重たい印象から、軽くなったのが目で見てもわかるくらいですね。
一番効果があったのがダンシング、今までクランクがしなって全然前に進まなかったのがダイレクト感が増し、クランク側の剛性で頑張ってくれるので回し続けやすくなった。
追記:M591をEscape RX3にインプットすると、クランク軸の長さが合わず5mm隙間が生まれます。
この隙間が走行時に悪さをする(動いてディレイラーの変速が出来なくなる)ので、軸にもスペーサー(ステムスペーサー)を挟んで対策しました。
(まとめ)1万円以下で効果的なカスタマイズだと思う
今回DEOREクランクに交換したわけですが、
今装備していたクランクに不満を持っているなら、上のグレードに交換してみるのは全然アリでしょう。
僕が交換したDEOREクランクは9S用だったので問題はなかったです。
クランクによって10S用もあるので、仮に交換する場合は見ておいた方が良いですよ
(10Sクランクで9Sチェーン、ディレイラーだと良い感じに変速が決まらなくなる)。
Escape RX3ならティアグラのクランクに交換する方がスピーディーだが、DEOREの太さ、骨抜き感が好きだったので、満足。
クランク交換、検討してみてはいかがでしょうか?
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