日本は今では空前の自転車ブーム、まあ原付バイクだと速度制限が厳しいし警察の養分になりかねないですし。
それに対し、自転車はマナーさえ守っていればマークされる事もないし、自動車のペースに合わせる事もなく、維持費も安い便利な乗り物、運動不足も解消できるなんて一石二鳥。
そんな自転車ブームの昨今、クロスバイクを購入する時や、ロードバイクをデビューする時の定番として挙げられていた自転車メーカー『Giant(ジャイアント)』。
無難、定番、初心者向けと三拍子揃っていたメーカー、ジャイアントですが今では無難でも定番でもなくなりつつあります。
なぜ定番ではなくなってきたのか?僕が実際に感じたジャイアントの変化とそれでも『安定感』はある理由をまとめてみました。
(当記事は主にジャイアントの5~7万円台のクロスバイク、10~15万円以下のロードバイクをメインとして書いています。)
Giantはもう定番ではない理由
ジャイアントは台湾の自転車メーカーで、世界では一番大きな市場を持っているとされている大手企業です。
台湾では、ジャイアントの他にグストやメリダといった自転車メーカーがあり、その中でも群を抜いて有名なのがジャイアントとなります。
自転車ブームが浸透する前から定番として挙げられていて、その理由が『値段の割には装備が良い』コストパフォーマンスの高さでした。
今でも、5万円台のクロスバイクを購入するならどれがいい?と言われると、ジャイアントのEscape R3が候補に挙がるほどの物ですし、10万以下のロードバイクでもジャイアントは候補に入ります。
しかし、僕の中でジャイアントは定番から消えつつあると思います。それは次の通りとなります。
コストカットが見え始め、他のメーカーが努力し始めた
なぜ、Escape R3が5万円台のクロスバイクの中で、おすすめに挙がるかというと装備の良さといいました。
装備のほとんどを、シマノ製のコンポーネントを装備して信頼性と耐久性を確率、クロスバイクの金字塔を作り上げたモデルといっても過言ではありません。
しかし、最近ではEscape R3でもコスパが良いとは言い切れなくなってきました。
ジャイアントが、低価格を実現するためにコストカットをするわけだが、そのほとんどが『ブレーキセット』をシマノ製ではなくテクトロ製にして販売する手法を取っています。
これは、テクトロ自体が台湾メーカーであり、仕入れ原価がシマノより安いからとなります。
コストカットを、ブレーキセットのみで定番の価格に抑えているのは経営努力とも言えますが、他のメーカーが更に努力し始めています。
例えばジオスのミストラル。
このクロスバイクも定番の中に入ってきますが、ジャイアントのようにブレーキセットをテクトロにせずシマノ製に固めていて、コンポーネントはとりあえず全てシマノ製になっています。
ホイールだってシマノです。
値段もEscape R3と同等くらいになっていて、この価格帯のクロスバイク=スピードを求めないし、街乗りや通勤通学くらいでたまにどっかいこかなくらいの運用方法なので、カスタマイズしない人の層の方が多い。
ミストラルの方がコスパが高い計算となります。
ロードバイクに関しても10万円以下ならジャイアントばコンデント1があります。
コンポーネント周りは基本的にソラを採用していますが、やはりブレーキセットはテクトロのブレーキのままです。
テクトロのブレーキってそんなに良くないの?
誰もが疑問に思うでしょう。
ジャイアントのクロスバイクを乗ってテクトロのブレーキを使っていましたが、一瞬でDEOREグレードのブレーキに換えましたよ。
ブレーキダストが多くホイールが黒くなりますし、ブレーキのフィーリングに関してもレバーが最初グッとなって、後の微調整がフニャフニャしていて効いているのか利いてないのかわかりにくい。
クロスバイクなので、DEOREグレードのブレーキなら前後で4000円あれば交換できるので、ササっと交換しちゃいました。
制動力の高いVブレーキでそれですから、ロードバイクとなると更に悪いと考えられます。
話を戻してコンデント1、シマノソラのブレーキテクトロで9万8000円です。
他のメーカーを見てみましょう。
今は廃盤のFeltのF95。
値段は9万9800円ですが、ブレーキセットもしっかりシマノのソラになっています。
次はメリダのスクルトゥーラ100。
値段は9万3900円で、コンポーネントのグレードはクラリスになってしまっているが、フルカーボンフォークでブレーキセットも妥協せずクラリスグレードのブレーキになっています。
今起きている事は、『コスパの高い自転車』=完全にシマノ製で固められているクロスバイクやロードバイクという認識が始まりかけているという事です。
ジャイアントならば、テクトロのブレーキを『今後交換したいね』という意思表示ではあるが、結局交換する羽目になる為、必ず出費が出ます。
それならば最初からコンポーネント周りが全てシマノ製の方がコスパが高い、と言われてもおかしくないでしょう。
他のメーカーが努力し始めていて、ジャイアントはコストカットしている事で、定番や無難から外れ始めているなと思います。
(まあ僕はジャイアン党なのでジャイアン党だからこそテクトロのブレーキをアップグレードして最初からシマノで販売して欲しいとも思います。なぜジャイアン党なのかも後にわかりますよ)
じゃあなぜ無難、定番のメーカーと言われていたのか
結論から言うと『圧倒的な販売シェアと販売実績』です。
自転車屋で、ジャイアントのクロスバイクとかロードバイクは絶対販売されているし、純正パーツも販売されている事だってあります。
しかし、他のメーカーだと、そもそもその自転車メーカーを自転車屋が取り扱ってなかったり、販売するにしても定価で販売している場合もあり、他の自転車メーカーより圧倒的に取り扱い店舗、販売シェアが大きいのです。
取り扱い店舗が多いとなるとメリットとなるのが、整備面。
自転車屋の中でも、自分が取り扱ってない自転車メーカーのロードバイクやその店で購入した自転車じゃない場合、良い顔をして整備してくれません。
そんな中でもジャイアント=取り扱い店舗が多い為、仮にその店で購入しなかったジャイアントのクロスバイクでも触れる事は触れるので、整備してくれますし経験値で言えばジャイアントの自転車を触っている人の割合が多いので、変化も教えてもらえます。
取り扱い店舗の多さ、純正パーツも取り揃えている店舗あり、販売シェア=定番、無難というイメージの象徴と言えます。
無難、定番がなくなったとしてもジャイアントの強み『安定感』は健在
仮に定番、無難の条件として『コンポーネントは全てシマノ製』が挙げられ始め、ジャイアントがテクトロのブレーキを使い続ける事で無難、定番から外れ始めたとしてもジャイアントの強みには『安定感』が絶対に残ります。
この安定感は他のメーカーには真似できないと思います。
その安定感という意味は次の通りです。
ジャイアントストアという付加価値の高い存在
ジャイアントが専門店を構えるジャイアントストア、安定感の象徴とも言える存在です。
日本全国で合計30店舗以上、他のメーカーはまだそこまでたどり着いていません。トレックストアなら10店舗未満、キャノンデールストアなら2店舗程です。
ジャイアントのみをラインナップしている専門店ですが、専門だから大きな強みがあります。
ジャイアントストアでの自転車の購入の際は様々な保証がついてきて、初心者でも安心してロードバイクデビューを始められるし、街乗りだけの雑な扱いでクロスバイクを購入する人でも綺麗ない状態を保つ事だって出来ます。
ジャイアントストアの手厚いサービスは他では実現できないだろう
ジャイアントストアでロードバイク、クロスバイクをお買い上げの場合、
- フレーム永年無料
- フォーク 10年
- その他部品 1年の保証
が適用されます。
ロードバイクならばコンポーネントのアップグレードをして、フレームが弱くなってしまっても保証で新しいフレームに変えてもらう事も出来ます。
また、購入した店舗なら3000円コースの点検調整が永年無料になります。
ジャイアントストアの店舗数、購入時の保証、点検調整の永年無料というアフターサービスと使いやすさが兼ね備えられているのが『安定感』としての強みであり、僕がジャイアン党になった理由です。
しまなみ海道にいたっては、いく前にジャイアントストアがあるので、最終チェックをしてもらった後に楽しくしまなみ海道を満喫できます。

定番から外れそうだが日常的安定感は抜群
コスパ面で見れば、ジャイアントは今後おすすめに挙がってこないかもしれません。
他のメーカーが努力をして、どんどん低価格でコストパフォーマンスの良いクロスバイクやロードバイクを開発しています。
乗り遅れているわけではないが、量販店などで購入するならジャイアントを購入する必要はないと思います。(デザインが好きなら別)
しかしジャイアントストアの付加価値は高く、今後末永くクロスバイクやロードバイクを乗りつぶしていくなら必ずあなたのサポートに役立つと思いますし、あなたの力にもなってくれると思います。
定番や無難といったものは必ず変化します。
更なるコスパの高いメーカーが日本で認知され始めたら時代も変わりますし。
日常を考えるなら定番と言われてきたジャイアントをジャイアントストアで購入するのが『一番無難』と僕は思います。