Amazonに楽天、ヤフーから自転車専門通販サイト……インターネットで自転車が購入できるようになってから、直接自転車屋さんに足を運ばなくても通販で買えば自宅に届く便利な時代になりました。
その手軽さと直販店よりも値段が割引されている事もあり、「通販で買った自転車だな」という自転車を多く見るようになりました。
しかし、通販サイトで自転車を購入する時は色々と注意点があります。メリットもあればデメリットもあります。
自転車を通販で購入する時の注意点
自転車を通販サイトで購入する時に注意したいポイントは
- 防犯登録をどうするか
- 整備点検はどうするか
- 発送時の組立%はどれくらい
- 悪質な店舗に当たっていないか
でしょう。特に防犯登録は義務なので登録しないといけませんが、自転車屋さんによっては引き受けてくれない所もあります。(チェーン店系なら基本引き受けてくれる)
通販サイトによっては防犯登録込みで販売している自転車も多く楽天市場ならサイクルマーケット(サイマ)が込み込みで防犯登録を行っていますね。
その他、同じ楽天市場店舗なら防犯登録を別途付帯でやってくれる所もあるので、通販サイトで購入する場合は防犯登録も通販サイトで行ってもらう事も主流と言えるでしょう。
自転車業界も柔軟性が必要になっている、と言えます。
点検知識がないなら組立90%以上の自転車で
整備点検なんてめんどくせー!!って人は90%完成品の自転車を購入するのが吉。
通販サイトでは基本70%の半完成品と90%のほぼ完成品で販売されている事が多く、人気なのは90%の完成品です。
仮止めされている箇所を固定するだけで良いので非常に便利です。
何より90%完成品だと、自宅に届いた後完成させてそのまま自転車屋さんで整備点検、防犯登録をやってもらえれば良いので知識がないなら90%の方がいいでしょう。
点検知識があるなら半完成品の70%の方が各パーツのチェックがしやすい。
自転車屋さんの整備点検は”最低基準”のみなので注意
自転車屋さんで整備点検してもらえれば通販サイトの自転車でも簡単に乗り始める事ができます。
しかし自転車屋さんの整備点検は最低限の基準にある点検しか行いません。
細かく砕くとホイールハブのグリスアップやクランク周りのグリスアップ、ディレイラーの調整、といった「分解、経験」が整備クオリティに関係してくる整備は行ってもらえません。(ディレイラー自体はしてもらえますが、バシッと決まるほどのクオリティは出ない)
自転車メーカー専門店とかだと細かく行ってもらえますが、通販サイトで購入する人のほとんどがグリスアップは気にしない、ディレイラーはギアに入ればいい、という考えが多いので気にする場合は自分で点検知識をつけるしかありません。
悪質な店舗に注意
Amazonでも楽天市場、ヤフーショッピングには様々なマーケットプレイスの店舗が存在します。
その中にはしっかりと仕事してくれる優良店舗もあれば、かなり悪質な店舗があります。
僕の友人が一度クロスバイクを通販で買った事がありました。
何でも「一度店舗で整備を行い、しっかりと点検した後梱包して配送する」店舗だったのが到着して見ると梱包されてなくパーツがむき出し、本当に点検したのか?というくらい精度が甘い、なぜか違うサイドスタンドがつけられていた、という悪質な店舗だったようです。
結局僕が整備点検しましたが、そういった悪質な店舗が一部存在するので注意が必要です。特徴として
- 運営歴が長いのになぜか評価がない(レビューが消されている)
- 付属されているパーツ、自転車スペックの詳細が曖昧(記載されていない)
が一応注意してみるべきネットショップです。特にクロスバイク、ロードバイクの販売なのにフレーム素材やコンポなどのスペックが書かれていないのは注意。
自転車をネット購入するメリット
注意点がわかった上でも自転車を通販で購入するメリットはあります。
むしろ注意点をわかったからこそ、通販を有効に活用して自転車を購入する事ができます。
実店舗より値段が安い傾向
通販サイトの1番のメリットはこれですね。
実店舗に比べて自転車が非常にリーズナブルな価格で販売されます。それは同じモデルでも10-40%も値段が違う場合があります。
これは通販サイト、という理由があり、通販サイトは実店舗のように常駐社員、アルバイトを必要としません。
注文が入ったら準備をする、という流れが多いため必要最低限の人件費しかかかりません。
自転車にわざわざ人件費分の値段を上げて販売する必要がないため、実店舗より安い値段で販売する事ができます。
ポイントがあればより安く購入できる
例えば楽天市場、楽天ポイントがありますよね。
楽天カードを持っている人なら光熱費や税金関連を楽天カードで支払っていればポイントが毎月勝手に獲得する事ができます。
それが税金関連と光熱費なら毎月数万円は支払うことになります。100円→1ポイントなので毎月10万円なら1000ポイントです。
半年で6000ポイント、仮に自転車を楽天で購入するとき6000円分割引できる計算です。
これは実店舗だと実現できない割引とポイント制度ですよね。Amazonでもポイントは貯まるので実店舗で買うよりポイントを貯めて買えばより安い値段でお得に購入できます。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://boku-tusin.com/?p=5778]
自転車が自宅に届く
実店舗で購入する場合、そこから家に持って帰らないといけません。
それが車があれば積載して楽に持って帰れますが、車がないと自転車に乗って帰らないといけなくなります。
ロードバイクやクロスバイクといったスポーツバイクなら、軽い力で長い距離タイヤが転がってくれるので楽ですが安いママチャリだとそうはいきません。
家までのルートに上り坂があれば最悪です。
通販なら配送業者が自宅に届けてくれるので、わざわざ取りに行く必要がありません。これが非常に魅了的です。
好きな時間帯に設定する事もできるので、時間を圧迫しない
通販で購入する際配送の時間帯、日にちを設定する事ができます。
仮にいない日に配送されて不在届けが入っていた、といった心配がなく配送業者の時間も購入者の時間も圧迫する事がありません。
実店舗だとわざわざ取りに行かないといけませんし、最低限のコミュニケーションもあるので時間を取られてしまいます。
手軽さで言えば通販サイトにかないません。
在庫を気にする事なく自転車を選べる
実店舗の場合は在庫処理をする事が少なく、スポーツバイクなら中々最新モデルを入荷する期間が少ないです。
よって消費者は古いモデルを購入する事もありますし、最新モデルを購入したい場合お取り寄せになる事が多いです。
在庫を多く抱える事ができない為、古いモデルが売れ残ればそのシリーズのモデルを入荷しにくくなります。
通販サイトは在庫を多く抱えられ、古いモデルは基本売り切れになる事が多く在庫入れ替え頻度が高く毎年の最新モデルに対応しやすいのです。
その為、在庫を気にせず最新モデルを購入する事ができます。
また最新モデルが売り切れになり、お取り寄せ状態になってもいつ入荷するのか?提示してくれるネットショップが多く、対応しやすい。
売り切れていないネットショップで購入もすればいいので、好きな自転車を好きな色で購入しやすいです。
通販サイトでないと買えない自転車メーカーがある
実は実店舗販売をしない自転車メーカーも多くあります。
特にクロスバイク、ロードバイク、MTBといったスポーツバイクメーカーだと実店舗販売せず通販サイトにこだわる自転車メーカーもあります。
そうなると購入手段が通販サイトしかありません。ある意味実店舗販売のないメーカーの自転車は所有欲もありますね。
自転車をネット購入するときのデメリット
メリットもあれば通販サイト特有でデメリットもあります。
しかし通販サイトのデメリットのほとんどが対応できます。注意点以外でのデメリットはどうでしょうか。
ある程度の組み立てが必要になる
通販サイトのほとんどが完全組み立ての状態で配送する事がありません、
注意点でも紹介した通り、70%か90%の状態で配送される事が多いのです。
とは言え90%ならボルトの増し締めや固定、70%でもフロントフォークの固定、ホイールの取り付けくらいなので説明書を見て行えば基本的に組み立てができます。
特にクロスバイクやロードバイク、といった簡単に分解ができやすい自転車なら余計に簡単に組み立てを行う事ができます。
整備点検が必要になる
通販サイトの自転車は配送前に整備点検をしてくれるネットショップもありますが、ほとんどの場合最低限の点検です。
特に1万円もしない自転車なら結局自分で点検をしないといけない様な状態の自転車も少なくありません。
仮に自転車屋さんで点検してもらう場合「通販で買いました」なんていうと煙たがれる場合もあります。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://boku-tusin.com/?p=5745]
ネットショップによっては”送料”がかかる
通販サイトによっては送料がかかってしまう事があります。自転車の場合送料は非常に高いです。
基本的に送料無料で販売しているネットショップが多いですが、マイナー系の自転車は送料無料のネットショップで取り扱っていない事もあり送料がかかってしまいます。
とは言え送料無料の通販サイトで購入すればいいだけなので、特に気にする事もありません。
悪質どころか詐欺サイトもある
注意点にあった悪質な販売サイトどころか、自転車はこずにお金だけ取られる詐欺サイトも少数ながら存在します。
主な特徴に
- 支払い方法が銀行振込のみ
- 自転車本体は販売しているが、自転車用品の販売をしていない
- 問い合わせに責任者や電話番号の記載がない
- 他のサイトでは売り切れになっているのにそのサイトだけ在庫がある
というのがあります。その他専門的に言えばサイトのURL(ドメイン)をSEO系の検索サイトで検索してWHOIS情報やURLの使用開始時期を確認してみるのもいいでしょう。
最後に
自転車を通販で購入するときの注意点、メリットおよびデメリットをお伝えしました。
総評すると通販サイトで自転車を購入するのは”今時普通”な世界になっています。
特に昔の通販サイトで言われていたのが自転車屋さんは通販の自転車を煙たがって整備点検、防犯登録をしたがらない、という風潮がありましたが、今では防犯登録も通販サイトで別途料金で付帯してくれますし整備点検も自転車チェーン店なら気にもせずに点検してくれるようになりました。
一昔前のアーケードの商店街がショッピングモールを建設を理由に、発展を遂げずに言い訳ばかりして潰れた様に自転車業界も柔軟に対応しないと店が潰れてしまう、という供給過多(特にロードバイク関連の個人店)の時代です。
通販サイトに冷たい目線で見る事も今後は少なくなるでしょう。