クロスバイクにスキュワーナット標準装備モデルが増えている理由

運動不足解消からフィットネス、果ては通勤通学の移動手段にも便利で万能な乗り物、クロスバイク。

ロードバイクとマウンテンバイクの中間の性能を持ちながらも、スポーツバイクという事もあり前後クイックリリースレバーを装備しているモデルが数多く存在します。

 

その一方で各自転車メーカーが2020モデルにクイックリリースレバーを装備せずスキュワーナットを標準装備させたモデルの販売を増やし始めました。

 

スポーツバイクと言えばクイックリリース、スルーアクスルですが、なぜ固定に工具な必要なスキュワーナットが増えているのでしょう。



クロスバイクにスキュワーナットモデルが増えている理由

一つに挙げられるのが、クロスバイクの多角化です。

趣味にも使えるスポーツ性と拡張性、そして日常シーンでも使える便利さの中に日常シーンの割合が増えた事でクイックリリースレバーにしなくても良いようになりました。

 

なぜならクイックリリースレバーは整備性等から使われている物です。

しかし、クロスバイクの現状はどうでしょうか?

  • チェーンはガリガリ
  • フレームやパーツにサビ
  • ブレーキは無くなって皿でブレーキされている事も

5.6万円~のクロスバイクに対して中華系の2~4万円代のクロスバイクチックが価格破壊を起こし、より日常に、より手軽に、より低価格なイメージを持った事が最大の理由でしょう。

 

別に2万円のクロスバイクでも4万円のクロスバイクでも良いんですよ。

ただ、低価格=低年齢層でも購入しやすくなる事でメンテナンスしない、大事にしないユーザーが増えました。

その結果各自転車メーカーも「この価格帯のクロスバイクをメンテする人の方が少なくね?」となり、クイックリリースレバーからスキュワーナットを標準装備するモデルに変更されたと考えられます。

 

代表的なのがGiant Escape R3、まあ明らかにメンテされてないボロボロのR3を乗り回している光景なんて日に1回は見えますね。

自転車メーカーも「メンテナンスするなら別売りのクイックリリースレバーを買ってね」とオプション化しています。

スキュワーナットが増えた、というより時代に合わせて変更した、が正解でしょう。

 

クロスバイクで輪行をしない

自転車にハマると輪行をしてサイクリングを楽しみたい人もいます。

だけど、クロスバイクで輪行する人の方が稀で、結局の所クイックリリースレバーの出番がありません。

というより、5万円代のエントリーグレードのクロスバイクで輪行する人はいません。

 

よってスキュワーナットで固定力を上げた方が安全性が確保できます。

 

クロスバイクを好きになったら自分でクイックリリースを購入するから

クロスバイクを購入してハマり出すとカスタマイズをし始めるでしょう。

その時に試したいと思うのが、チタンのクイックリリースレバー。

通常のクイックリリースより軽量なのがウリで、カスタムを楽しむ人のマストアイテム。

 

例えスキュワーナットのモデルでも、ハマれば自分でクイックリリースを調達する為、どっちでも良いという感じでしょう。

また、新しいホイールを購入すればセットでクイックリリースレバーも付いてくるので、結局足にしか使わない人向けなのかなと思います。

 

ディスクブレーキの普及も関係している?

 

2020年モデルを境目に、各自転車メーカーがクロスバイクにこぞって採用し始めたのがディスクブレーキ。

制動力が高く、ホイールの固定にスルーアクスル(クイックリリースレバーもあるよ)を採用し固定力と剛性面も確保できています。

その分値段が少し上がり、今クロスバイク業界ではディスクブレーキ装備のモデルを新しいエントリーグレードとして確立しようとしています。

 

ではVブレーキモデルは?となるとラインナップから影を潜め、モデルが一個だけとか、そもそもVブレーキモデルの廃止している自転車メーカーもあります。

 

まあVブレーキってもうオワコンなわけで、メーカーからすればコストカットのパーツにしか思われてません。

簡単な機構の割りにしっかりとした制動力を確保できる事からテクトロ製をセットして販売されているのがほとんどです。

元々が出来上がり過ぎていた。あれ以上進化も退化もないブレーキ機構ですからね。

 

Vブレーキの廃れ、ディスクブレーキの登場、その狭間にあるのがクイックリリースレバーの存在と思って良いでしょう。

先ほどもいった通り、安いクロスバイクの登場により低年齢層も購入できるようになりました。

 

その中でも「ブランドのクロスバイクが良い」と欲張る人もいるでしょう。

じゃあクイックリリースレバーじゃなくスキュワーナットモデルで、というのがメーカーの狙いと考えられます。

 



クイックリリースからスキュワーナットに代わる事は良い事でもある

クイックリリースレバー搭載モデルがスキュワーナットに変更されることは、実は良い事でもあると思います。

スキュワーナットになった理由に

  • 時代錯誤
  • クロスバイクの購入層の拡大

この二つが一番関係していて、通勤通学でメーカーのクロスバイクを乗っている人も多く見受けられます。

昔に比べて高校生はバイトでクロスバイクを購入できるくらい稼げるようになりましたし、何より二輪バイクに興味がある人が減った事で自転車を買おうと思う人が増えた事も要因の一つです。

 

僕の時代なんて250cc4気筒のバイクに乗りたいって憧れを持った人が多かったですね。

通学に使う自転車にロードバイクやクロスバイクを乗っている人は1人もいませんでしたよ。

 

つまり時代錯誤なわけだけど、人間の根本的な部分は変わっていないわけで、整備面倒、メンテナンス面倒、やらないは変わりません。

でスキュワーナット、この存在で、より面倒だからやらない→ショップに頼むという導線が取れるわけです。

 

ショップからすれば整備で工賃を取れれば美味しいですし、専門店の永年点検無料を使ってもらえる方が責任を持って整備できます。

この価格帯のクロスバイクって、「変に触らないで欲しい」と考えられているのではないでしょうか。手軽さ優先的な。

メンテ知識ないなら頼む方が楽ですし、自転車屋さんもロードバイクブームから飽和状態になって客商売できない個人店は淘汰されていますし。

 

盗難防止に

スキュワーナットになることは盗難防止にもつながります。

クイックリリースレバーなんて使い方さえ覚えていれば、工具なしで誰でもホイールを取り外す事ができます。

これが通勤通学だと結構だるい問題で、盗難できなかった→腹いせにホイールだけパクって逃げるなんて面倒な盗難者もいるわけです。

 

それがスキュワーナットになることでホイールの盗難や悪戯リスクが減ります。

緩みなどを気にせず乗れる

 

クイックリリースレバーでも緩むことの方が稀ですが、クイックリリースレバーは緩むという現象は少なからずあることを頭に覚えていないといけません。

ただフレームに挟んでいるだけですから固定力に不安が残ったまま走っていますからね。

 

スキュワーナットは工具で締めるので、固定力も抜群。

緩む事もほぼないので、ズボラな人にはちょうど良い。